昔飼ってた犬の話
ご機嫌うるわしゅう。ねごとです。
さて2つ目の記事にしてもう語ることがないため
子供の頃の話をしようと思います。
子供の時の、小さな友達 コロ。
コロは小学校低学年の時にばあちゃんの家で飼ってた犬。
ばあちゃんの家はまあまあご近所 車で5分だが、山の上にあり、ギリギリ校区外。
当時小学生の俺が1人で行くことはなくもっぱらおかんに連れられて行くことが多かった。
ばあちゃんはばあちゃんとじいちゃんの二人暮らしだ。ひいばあちゃんも居たが俺が小学校に上がってすぐ亡くなってしまった。
そういえばじいちゃんもいるはずなのに
なんでみんな「ばあちゃん家」っていうんだろう。
なんでだろうね。
俺は絶対かわいい孫から「じいちゃん家」って呼ばせてやる。
最高にブチ上がる老後を送ってやる。
勃起（突然の勃起）
前述の通りひいばあちゃんが小学校低学年の時亡くなり、寂しいということで
ばあちゃんが犬を貰ってきた。
手のひらに乗るくらいの大きさの子犬だった。
初めて会った日、
俺を見て、首についた大ぶりな鈴を鳴らしながら歩いてくる姿 特徴的な垂れ耳。
今でも思い出す。
コロは雑種のオス、茶色の体毛で耳は垂れていた。
名前は俺とおかんで決めた。
好きだった絵本の「ころわん」から取った。
安直すぎる。センスがない。
今の俺はもっとセンスが良い。
今なら例えば「輝かしい明日」を迎えられるように「明日花キララ」と名付ける。
………
放課後・休みの日 俺とおかんはばあちゃん家に足繁く通った。
コロはどんどん大きくなり、一般的な中型犬くらいの大きさになった。
コロは日々成長していった。
ばあちゃん家に行くたびにばあちゃんは1000円ほどくれた。
俺はこれを「ログインボーナス」と呼んでいた。もちろん嘘です。
ばあちゃんと おかんと 時に俺1人で
コロと近所を散歩した。
1年か2年ほど経った
ばあちゃんはなんだかんだ高齢者でコロと対照的に弱っていった。
コロはすっかり成犬になった。
もちろん運動量も増える。
コロは毎日さんぽに行きたがる。
活発なコロはさんぽに行かなければ排泄もしない、とにかく暴れまくる。
ばあちゃんはついていけなくなり、コロを外に離すようになった。
どこか適当に走って、腹が減れば帰ってくるのだろう。
いつもなんだかんだ戻ってきた。
おかんも俺も
コロが本当に居なくなったらどうするの？
コロが本当に戻ってこなくなったらどうするの？
コロ、次は帰ってこないかもしれないよ？
ばあちゃんも、成犬になったコロについていけなくなっていた。
俺もおかんも可能な限り散歩していたが、限界があった。
そしてある日コロは居なくなった。
戻ってこなくなった。
俺は生まれて初めて絶望を味わった気がした。
生まれて初めての友達との別れ。
受け止めきれなかった。
とにかく毎日泣いていた。
毎日おかんに車を出して貰って探し回った。
散歩で一緒に行った公園、行ったことのない雑木林、至る所をくまなく探した。
でも居ない。寝る前チクリチクリとコロのことを思い出す。
お腹を空かしてるかな…
車に轢かれたのかな…
毎日胸が張り裂けるような思いだった。
でもばあちゃんに当たったことは一度もない。
ばあちゃんはやっぱり好きだった。
ログインボーナスをくれるからではない。
ばあちゃんも寂しそうだった。
でも寂しさには慣れた。
慣れてしまった。
みんな。
次第にコロのことを思い出さなくなった。
コロが居ない風景が当たり前になった。
墓などあれば思い出すだろうが、生死も不明だ。
何の痕跡も残さずに、どこかへ行ったのだ。
あれから10年以上経った。
俺は社会人になった。
地元を出て7年経つ。
仕事に疲れた俺は癒しを求め、
最近始めたインスタグラムで
かわいい女の子を見るのが日課になっていた。
仕事から帰り、雑な1人飯をスマホ片手にもそもそと掻き込む。
その日もインスタグラムを開いて
かわいい女の子をチェック……癒される。
最近のブームはパトレン3号/明神つかさ役の奥山かずさちゃんだ。
顔がめっちゃ好き、それしか言えねえ
すると不意にとんでもない光景がスマホから目に飛び込んできた。
コロだ
コロ！！！
コロ！！！！！
一瞬で我に帰る。
コロじゃない………
いや
明日花キララの犬、コロにめっちゃそっくりやん！！！！！
（何もかも）終わり
